皮膚病の中医学的な病因
中医学では、体内の「気」「血」「水」というエネルギーや物質が調和を保っている状態が健康とされ、これらの「気」「血」「津液」などのバランスが崩れることが皮膚の問題に繋がると考えられています。主な原因としては、外部要因(外邪)、内部要因(ストレス、虚弱体質、アレルギー、不摂生)、その他の原因が挙げられます。
■外邪
外部からの病因(風、寒、暑、湿、燥、火熱、虫など)は、皮膚にさまざまな影響を与えるとされています。これらの外邪が体内に侵入すると、皮膚にかゆみや発疹、炎症などの症状を引き起こすことがあります。
・風邪:皮膚にかゆみを引き起こしやすく、蕁麻疹や急性発疹などを引き起こすことがあります。
・寒邪:寒さによる血行不良が皮膚に影響を与え、しもやけやレイノー病などの症状を引き起こすことがあります。
・湿邪:体内に湿気が溜まることで湿疹や膿疱が生じやすくなります。
・燥邪:乾燥により皮膚がかさつき、鱗屑や苔癬化、亀裂、全身の痒みが現れることがあります。
・熱邪:炎症を引き起こし、赤く腫れた発疹や痛みを伴うことがあります。
・虫:虫さされによる発疹や痒み、糜爛(びらん)などが現れることがあります。
■内臓の不調(内因)
皮膚病は内臓の不調と関連していることがあります。特に肝、脾、腎などの臓器の不調が皮膚に現れることがあります。
・肝血不足:肝臓が血液を十分に供給できないと、皮膚が乾燥しやすく、発疹が現れることがあります。
・脾虚:脾臓の働きが弱くなると、体内に湿気が溜まり、湿疹や膿疱が現れることがあります。
・腎陰不足:腎臓の陰(潤いを保つもの)が不足すると、皮膚が乾燥し、かゆみや発疹が現れることがあります。
■情緒的な影響
中医学では、感情の乱れが身体に影響を及ぼすと考えられています。
特にストレスや怒り、心配などが皮膚病に影響を与えることがあります。肝の気が滞ることで、
皮膚に発疹やかゆみが現れることがあります。
■飲食や生活習慣
不適切な食生活や生活習慣も皮膚病の原因とされています。過度な油っぽい食事や辛い食べ物、アルコールの摂取が「熱」を生じ、皮膚に炎症を引き起こすことがあります。
■気血不足
気や血が不足することも皮膚病の原因です。中医学では、気や血が皮膚に栄養を供給する重要な役割を果たしていると考えられています。気血が不足すると、皮膚が乾燥し、かゆみや発疹、皮膚の色の不調などが現れることがあります。
※これらの病因は単独で作用することもあれば、複合的に作用することもあります。中医学の治療はこれらの要因を総合的に見て、体全体のバランスを整えることを目指します。
皮膚病の治療における世珍堂の考え方
1.皮膚は内臓を映し出す鏡
内臓機能の不調は皮膚の状態に重大な影響を与えます。皮膚の状態だけでなく、他の身体の症状にも着目する必要があります。
2.ステロイド剤の使用について
ステロイドは炎症を抑えるために効果的ですが、表面的な症状を抑えるだけで、根本的な原因を治療するわけではありません。長期的にステロイドに頼らず、体のバランスを整えることが重要です。
3.体質別に根本的に治すこと
見た目には同じ皮膚病でも、一人ひとりの体質や内臓の状態によって治療法は異なります。オーダーメイド治療を重視し、症状の改善や再発防止を図ります。
4.一喜一憂せず、根気強く治療を続けること
皮膚病を治療している過程で皮膚のターンオーバーにより変化が現れます。良くなったり悪くなったりする波が一時的にありますが、治療を継続することで内臓の状態が整い、必ず美しい肌に近づきます。
5.皮膚病の治療は薬だけでは不十分
皮膚病の治療には患者さんの努力が欠かせません。日々のスキンケアや生活養生も必要です。患者さんと共に頑張ることが皮膚病を治す近道です。
世珍堂では漢方薬と鍼灸の両輪で根本的に皮膚の悩みを解決します。
漢方は内臓のバランスを整え、肌の調子を安定させます。鍼灸は血流を促し、ターンオーバーを整えます。漢方薬と鍼灸の併用により、症状の改善が実感でき、効果の持続性や即効性を感じていただいています。
また、皮膚病に対しては常に同じ処方を続けるのではなく、肌の状態に合わせて処方を調整します。急性期には炎症を抑えることを優先し、慢性期には内臓の活性化を図ります。安定期には、美肌や肌質改善を重点的に行います。
漢方薬と鍼灸を併用することで、効果的な症状改善が実感でき、多くのお客様から好評をいただいています。
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